ニューヨークで伝説のレーサー・浮谷東次郎のアパートを訪問しました

  • 2018.05.02
ニューヨークで伝説のレーサー・浮谷東次郎のアパートを訪問しました

坂本です。2018年1月にニューヨークを訪問しました。その際、伝説のレーサーである浮谷東次郎が1961年頃に住んだとみられるアパート所在地を訪問することができました。

もちろん中には入れませんでしたが、思いもかけず東次郎が身を置いた場所に時空を超えて辿り着けたことに、深い感慨を抱かずにはおれませんでした。

浮谷東次郎とは?

浮谷東次郎は1942年生まれ。千葉県市川市出身。車好きの父親の息子として生まれ、バイクや車に親しんで育ちます。

高校生の頃、当時のホンダ社長・本田宗一郎氏に「あなたの息子さんと友達になりたい」という手紙を送り、仲良くなった逸話があります。

その後、アメリカ留学を決意。今のように自由に海外に行けない時代にあって、高校中退して単身アメリカに船で渡り、高校や大学で学びながらバイクでアメリカ大陸を自由に旅するのです。「誰でも自由に学べる大学を作りたい」という夢を抱きながら。

彼は、傍目から見て生き急いでいるようにせっかちでした。

「みんな勘違いしている、人生に助走期間なんてない。あるのはぶっつけ本番、全力疾走だけなんだ」

自分の進むべき道に迷い、モラトリアムの中で甘えていた自分には重く響く言葉でした。

そして彼は帰国後、草創期の日本カーレース界で相次いで優勝をかっさらい、圧倒的な実績を残します。

しかし、三重県鈴鹿サーキットでの練習中に事故に遭い、23歳という短い生涯を閉じました。

僕にとって青春の道しるべとなった憧れの人物です。

 

浮谷東次郎の本

浮谷東次郎について最初に知ったのは、このマンガです。大学時代のことでした。

その後、彼の書いた本をよく読むようになりました。その中でもこの本「俺様の宝石さ」はお気に入りです。

 

浮谷東次郎が住んだアパート所在地

さて、ニューヨークに行くに当たり、く東次郎の本「俺様の宝石さ」をカバンに押し込んでいました。

この本に、東次郎がニューヨークで過ごして時期のことが克明に書かれています。

その中に、彼がホームステイ先から抜け出して、自活を始めるくだりがあります。大手雑誌社での職を見つけ、うれしさがにじみ出ています。

そこで、タイムズスクエア近くホテルで読み返している時に、自分が見つけたアパートの住所を記述しているのを発見しました。

255 西95ストリート6e2

「そんなに遠くない、これは行くしかない!」

夕闇が迫り始めていましたが、Googleマップを頼りに地下鉄に乗って出かけました。

 

アパートと付近の様子

タイムズスクエア付近から地下鉄で10分程度で着く96ST駅。アパートはここからわずか数分の場所にあります。

最初はどこが東次郎のアパートなのか、なかなかわからずに付近を行ったり来たりしました。

ついに特定できた時は、あたりはもう暗くなっていました。

中には入れませんが、アパートの前に佇み、感慨にふけりながら彼の部屋があったであろう6階付近をしばらく見上げていました。

果たして建物が当時のままなのか、わかりません。少なくとも1、2階部分や入り口はこぎれいで近年改装か新築されたようです。

東次郎が住んだ当時は安アパートの部類だったのでしょう。が、今やマンハッタンの高級アパートといった風情です。

 

感想

今とはまったく事情が異なる1960年初頭において、しかも18歳という若さで単身このニューヨーク・マンハッタンで自活を始めた東次郎。

それは、今から考えると途方もないことだと感じます。

今でさえ、ニューヨークに一人で住む、というのは大半の日本人にとって大きなハードルに感じることでしょう。それを50年以上前に軽くやってのけたわけですね。

「できると思えばなんでもできる」という、東次郎の精神を現地で味わえたことは、僕にとって1つの大きな収穫でした。

このようなチャレンジングスピリットが今の日本人に最も欠けている部分ではないでしょうか。

若さと挑戦心を忘れず、僕も邁進していこう!と心新たにしました。

何も恐れることなく、何だってやってやろう、どこにだって行ってやろうという気持ちです。

 

 

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